世界の名車 ローバー ミニってどんな車?~紹介編

1998年式 スポーツパックリミテッド

我が家の愛車ローバーミニという車の紹介をしてみようかと思い立ちました。このローバーミニを一言で言いあらわすと良くも悪くも「味のある車」という表現がピッタリの車です。今回はローバーミニの紹介をさせていただきます。

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Car of the Century 第2位の名車

ローバーミニは20世紀に生産された乗用車のなかから、歴史的にもっとも重要な1台の車を選び出した「Car of the Century」で第2位に選ばれた車なのです。

ちなみに「Car of the Century」に選ばれたのはアメリカの「T型フォード」です。2位以降は「ミニ」「VWビートル」「シトロエンDS」「ポルシェ911」となりましたが、高性能の日本車を差し置いて第2位とは、すごい車に乗っているということでしょうか!?

ただ、このミニはエンジンをかけて走り出すまでに、しばらくアイドリングが必要。パワーステアリングがないので、ハンドルが重い。エンジンオイルの減りが早いので、エンジンオイルの量を常にチェックする必要がある(エンジンオイルとミッションオイルが同一のためエンジンオイルが無くなると走らなくなり、運が悪いとATミッションが壊れます)。等、現代の車では考えられないような注意すべき点がある車なのです。

ミニの開発

名車、ミニがイギリスで発売されたのは1959年8月26日で、2000年の生産終了まで40年以上も生産され続けていました。その間、製造会社はBMC⇒BLMC⇒オースチン⇒ローバーへと変わっています。

ミニの開発はMBC(ブリティッシュ・モーター・コーポレーション)で1957年に開発を決定しました。

ミニの誕生は、その前年に勃発したスエズ危機がきっかけになったと言われています。この時期スエズ危機により世界的に石油不足となり、燃費の良い小型車が求められるようになったことが、開発のきっかけです。


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BMCが技術者に対し出した開発の条件は、小さなボディーで、最大限広い室内を持つこと。エンジンについてはモーリス・マイナーなどに使われていた既存のBMC・Aタイプを流用することなどでした。

斬新な技術でつくられたミニ

ここで問題となったのは駆動方式です。当時は後輪駆動(FRまたはRR)が主流の時代ですが、小さなボディーで最大限広い室内空間を得るため、ミニは量産車としては初めて前輪駆動(横置きエンジン+FF)方式を採用することになったのです。

しかし、エンジンを横置きにするとデフケースとミッションケースで左右のスペースに余裕がなくなるという問題が発生します。

この問題を解決する方法として、横置きにしたエンジンの下にデフとミッションを一体化させてスペースを稼ぐというものです。この方法によって、ミニ独特のエンジンオイルでデフとミッションを潤滑させるという方式が生まれました。

また、ボディーのスペースを稼ぐために10インチという小径タイヤをミニのために新たに開発し、ボディの四隅に設置しました。

このような画期的なアイデアにより、前輪駆動(横置きエンジン+FF)を採用することができ、駆動関係のコンポーネントはフロント部分に押し込むことにより、残りのスペースは全て居住スペースとして使うことができるようになったのです。

このような発想と技術力により軽自動車より一回り小さいにもかかわらず、大人4人が乗ることができたのです(後部座席はさすがに大人の男性では狭いですが…)。

元祖コンパクトカー

このコンパクトなボディーでも広い居住スペースをを稼ぐことができる横置きエンジン+FFという発想は現代のコンパクトカーの主流となっています。このようにミニは現代のコンパクトカーの元祖のような存在なのです。

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